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分子構造解析部 機器詳細

円二色性分散計

円二色性分散計
  • 管理番号:31
  • メーカー:日本分光
  • モデル番号:J-820
  • 機器区分:分光器
  • 設置場所:総合研究棟(大谷) 225 室
  • 利用者区分:区分なし

概要

[装置概略]
円二色性分散計は、右回りと左回りの円偏光の吸収の差(円二色性: CD)を、波長の関数として測定する装置であり、光学活性な分子の構造や電子状態、並びに絶対配置に関する情報が得られる。

仕様

[測定原理]
平面偏光は振幅の等しい左及び右円偏光からなり、光学活性物質中では、この両円偏光の屈折率すなわち速度が異なるために、通過中に位相差を生じ、偏光面の回転が起こる。 左右の円偏光が異なった割合で媒体に吸収されると透過光は楕円偏光となり、この不等吸収の現象を円二色性(CD)と呼び、楕円率θによって表される。 この楕円率を円偏光の波長に対してプロットしたものを円二色性スペクトル(あるいは CD スペクトル)と呼ぶ。
[測定方法]
測定試料を溶媒に溶解させ、測定用のセルに入れ、装置内のセルホルダーに固定し、所定の手順に従って測定を行う。 ペルチェ式恒温装置を使用した -10℃ から 110℃ の範囲での温度変化、ORD の測定が可能である。 また、KBr ペレットを用いた透過形式の測定や、粉末サンプルを用いた反射形式での測定が可能である。
[応用]
糖、蛋白質、金属錯体、及びその他の光学活性体の構造に対する有用な情報を与える。 さらに、光学活性体ではない物質が高分子物質などと相互作用することによりキラリティーを誘起した場合にも、その誘起 CD を測定することができる。
LANGUAGE
JAPANESE
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