分子構造解析部 機器詳細
超伝導核磁気共鳴装置600MHz

- 管理番号:01
- メーカー:日本電子
- モデル番号:ECA-600
- 機器区分:分光器
- 設置場所:総合研究棟(大谷) 101 室
- 利用者区分:区分なし
概要
[測定原理] 核磁気共鳴(NMR)は、分子の構造を知る重要な分析法の一つである。 物質を磁場の中に置くと、プロトン(1H)、カーボン(13C)といった原子の原子核の状態はいくつかのエネルギー準位に分裂し、これに共鳴周波数のラジオ波を照射することでその準位間の遷移が起こる。 その遷移エネルギー(ラジオ波の共鳴周波数)は原子核の電子状態により微妙に異なっており、ここから各々の原子の状態、あるいはその原子を含む原子団の化学的性質を知ることができる。 有機化合物の構造決定においては利用価値が高い分光法である。 本装置は、超伝導磁石、分光計、コンピューターから構成されている。
仕様
[測定方法] 測定試料を重水素化された溶媒に溶解させ、測定用のガラス管に入れる。 これを超伝導磁石の中に導入し、分光計によりラジオ波の照射とシグナルの検出を行う。 測定操作に関しては、コンピューターを通して行われる。
[応用] 一般的な核種であるプロトン(1H)、カーボン(13C)に加え、フッ素(19F)、シリコン(29Si)、リン(31P)な どの核種にも対応したプローブが常設されている。 また、COSY、NOESY、HMBC、HMQC、DOSY などの二次元 NMR の測定も可能であり、分子構造の詳細な解析が可能である。