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イベント 2019.12.02

(12月19日)G研セミナーを開催します(終了しました) ※訂正:場所は共通教育A棟302 室です。

(12月19日)G研セミナーを開催します(終了しました) ※訂正:場所は共通教育A棟302 室です。 佐田先生 講演会案内

日時:2019年12月19日 (木) 17:00 — 18:30

概要
グリーン科学技術研究所 成川研究室主催 講演会を開催します

【日 時】
12月19日(木)17:00-18:30

【場 所】
静岡大学静岡キャンパス 共通教育A棟302室

【講 師】
佐田 亜衣子 先生(熊本大学国際先端医学研究機構)

【講演題目】
皮膚の再生と老化を担う幹細胞のはたらき 

【概 要】
皮膚は、外界から身体を守るバリアとして働くほか、水分量や体温の調節、知覚など、生命維持に必須の役割を果たしている。皮膚には、表皮、毛包を再生する幹細胞が存在し、表皮のターンオーバーや、毛の生え変わり、皮膚損傷の治癒などに働く。毛包幹細胞に関する研究は、2000 年代初めに毛包のバルジ領域に幹細胞が局在することが発見されて以来、細胞・分子レベルで理解が進んできた。一方、表皮幹細胞は、1980 年代にヒト表皮幹細胞の体外培養と自家移植による熱傷治療が世界で初めて成功し、再生医療に古くから利用されてきたが、幹細胞の基礎的特性の理解が遅れていた。本セミナーでは、皮膚の基本構造や幹細胞の局在、表皮幹細胞モデルについて概説した後、「細胞分裂頻度の違い」という視点から表皮幹細胞の不均一性を捉えた我々の研究成果を紹介する。

古典的なモデルにおいて、組織幹細胞は、細胞分裂頻度を低く抑えることで、分裂に伴って起こりうる幹細胞のがん化や老化を防ぐと提唱されていた。私たちはこれまでに、新たに同定した分子マーカーを用い、マウス表皮においてこのモデルを検証したところ、分裂頻度の低い細胞だけでなく、本来幹細胞ではないと考えられてきた活発に分裂する細胞も、幹細胞として働くことを発見した(Nat. Cell. Biol. 2016)。これら2種類の幹細胞は、恒常状態では独立して働くが、皮膚損傷等の危機的な状況に置かれると、互いの機能を補完し合う能力を保持する。表皮幹細胞の不均一性は、皮膚の老化や再生にどのような意義を持つのか?どのように制御されているのか?本日は、未だ謎の多い表皮幹細胞の実態について議論を深めたい。

※セミナー終了後、懇親会を開催します(理学部A棟2階大会議室 学部生無料、大学院生500円)。

【問合せ先】
成川礼
静岡大学 学術院 理学専攻 光生物学研究室(成川研究室)  
narikawa.rei@shizuoka.ac.jp

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