ENGLISH

インフォメーション

ニュース 2022.06.07

【プレスリリース】司法試験の自動解答国際コンテストで首位 -人工知能による裁判過程の自動化支援に向けて一歩-

静岡大学情報学部の狩野芳伸 准教授の研究グループは、我が国司法試験の自動解答を競う国際コンテスト『COLIEE 2022』において、正答率首位の性能を達成しました。

・人工知能分野において、人間の言葉を扱う自然言語処理は世界が研究開発にしのぎを削る最後のフロンティア
・その中でも、法律関連の文章は法律的な専門知識に加え、論理や「世界の知識」が必要な挑戦的分野
・究極的には裁判過程の自動化支援にむけて、実用も期待されている
・本研究は司法試験の自動解答を題材に研究開発の技術向上を目指すコンテストCOLIEE 2022において、参加者中首位の正答率を達成

本研究は、我が国司法試験(民法短答式)の自動解答を競う国際コンテストCOLIEE 2022のTask 4において、自動解答器を作成し参加者中首位の性能を達成したものです。近年主流となっている大規模深層言語モデルを用いた解答器群と、確実に解答のできる古典的な自然言語処理手法を用いた解答器とを作成し、それぞれの長所を生かすシステム混合により最終的な解答を導きました。

今後の研究としては、根拠や理由を示すことのできる「説明可能なAI」にむけて、新たな問題設定と評価設計を行い、次のフェーズに進めたいと考えています。
本研究で得られた研究成果は、今後、我が国の法曹分野におけるデジタル化の進展とも呼応しつつ、裁判過程の自動化支援につながると期待されます。

なお、本研究成果は、2022年6月13-14日に開催される、法情報学の国際ワークショップJURISIN2022(Sixteenth International Workshop on Juris-informatics (JURISIN 2022) associated with JSAI International Symposia on AI 2022 (IsAI-2022))にて発表されます。

詳細はこちらから静岡大学のニュース記事をご覧ください。

LANGUAGE
JAPANESE
ENGLISH