教職員
加藤 知香(かとう ちか)
- 超分子・分子集合体研究コア
- 副担当
- 教授
当研究室では、ポリオキソメタレートと呼ばれる無機化合物に関する研究を進めている。ポリオキソメタレートは、タングステンやモリブデンなどの金属原子が酸素原子で架橋されることによって構築される分子性の金属酸化物クラスターであり、超強酸性や強い酸化力を有していることから工業触媒として利用されているものもある。当研究室では、その骨格構造の一部を位置選択的に欠損させ、そこへ種々の金属イオンや有機金属種を配位させることで新たな機能・物性を有する物質の開発に取り組んでいる。特に最近では、アルミニウム、マグネシウム、白金、レニウム、ジルコニウムなどの元素をポリオキソメタレート骨格中に組み込んだ新しい化合物の合成に成功しており、光触媒や酸化触媒への応用研究も進んでいる。今後も分子構造の設計・高機能化を軸に、優れた物性・機能を有する無機物質の開発に取り組んでいく予定である。