教職員
道羅 英夫(どうら ひでお)
- 植物ストレスマネージメント研究コア
- 副担当
- 教授
- Email:dora.hideo[atmark]shizuoka.ac.jp
- TEL:054-238-6354
細胞内共生は今なお自然界で多種多様に起こっている現象であり、最もダイナミックな細胞進化の原動力である。そこで、ゾウリムシと核内共生細菌ホロスポラの共生系およびミドリゾウリムシと共生クロレラの共生系の成立機構について、分子細胞生物学的な手法を用いて解析を行っている。
ゾウリムシと核内共生細菌ホロスポラの共生系やミドリゾウリムシと共生クロレラの共生系が成立するためには感染と増殖がうまく制御されていなければならない。現在、共生体の感染に関わるタンパク質や宿主内での分裂に関わるタンパク質の機能や相互作用を調べることによって、共生系の成立機構を明らかにしようとしている。また、共生系の成立に関与している遺伝子やタンパク質を、ゲノム解析、プロテオーム解析、トランスクリプトーム解析などの手法を用いて、網羅的に解析を行っている。
真核生物がオルガネラを獲得することによって新たな機能を獲得したように、本研究の成果を活用して新たな共生系を構築することにより、ゾウリムシに新たな機能を付加し、ゾウリムシによる環境浄化等へ応用できる可能性がある。