遺伝子実験棟 機器リスト

管理番号
26
機器名
TOF-MS
メーカー
ブルカーダルトニクス
モデル番号
autoflex
機器区分
施設
設置場所
3階大型機器室1
利用者区分
学内

概要

特徴

 TOF-MSとは、飛行時間型質量分析装置(Time-of-flight mass spectrometry)の略称であり、イオン化された試料を電場によって加速して一定距離を飛行させ、その飛行時間を測定することで分子量を求める装置である。一般に、TOF-MSの特長はメンテナンスや試料調製の容易さ、測定のスループットや感度の高さにあると言われている。
 本機は試料のイオン化に2002年のノーベル化学賞受賞者である田中耕一氏によってその原理が発見されたMALDI法(Matrix-assisted laser desorption/ionization)が用いられている。MALDIはターゲットプレート上に塗布した試料とマトリックスの混合物にレーザーを照射することによって脱離、イオン化させる方法である。イオン化された試料は電場によって加速され、小さい分子量のイオンは速く、大きい分子量のイオンは遅く飛行するため、リニア検出器でイオンを検出することで飛行時間を測定し、飛行時間から換算して分子量を求めることができる(リニアモード)。また、高分解能での測定を可能にするためにリフレクトロンを用いてイオンを反射させ、イオンの時間分布を収束させてリフレクトロン検出器で検出する方法も用いられている(リフレクトロンモード)。また、イオン化時の過剰エネルギーを内部エネルギーとして蓄えたイオンが加速された後に自己開裂するポストソース分解(PSD)測定を行うことによって、タンパク質のアミノ酸配列を読み取ることも可能である。ただし、この測定にはそれなりの時間と手間が必要であり、ハイスループットでの測定は困難である。

仕様

   測定可能物質:タンパク質、ペプチド、アミノ酸、糖、核酸、芳香族化合物、ポリマー等
 測定可能範囲:1〜1,000,000Da
 推奨測定範囲:リニアモード 1000Da〜130kDa、リフレクトロンモード 800Da〜4000Da
 分解能:リニアモード 4,000FWHM以上、リフレクトロンモード 15,000FWHM以上
 測定精度:内部標準 15ppm、外部標準 50ppm
 感度:100amol(AnchorChip使用時)
 パソコン:Windows2000 英語版
 ソフトウェア:FLEX Control(測定)、FLEX Analysis(解析)、Biotools(プロテオミクス支援ツール)、RapiDenovo(アミノ酸配列解析)

使用上の注意

 ・使用後は備え付けの使用記録簿に必要時項をご記入ください。サンプルターゲットの欄には下記を参照して使用したサンプルターゲットの番号をお書き下さい。

 1.One-piece Aluminum Target including transponder technology(製品番号26755)
2.Target Plate including transponder, stainless steel, polished(製品番号209520)
3.AnchorChip (384 Anchors, 600mm Diameter)(製品番号209513)
4.AnchorChip (384 Anchors, four different Diameter)(製品番号209515)
これら以外のものをご利用になりたい場合には、各研究室でご用意下さい。

・機器の使用に際しては、窒素ガスや洗浄用メタノール、サンプルターゲット等の消耗品費を受益者に負担していただきます。負担額は1回の利用につき600円です。アンカーチップを使用した場合には、さらに500円が加算されます。(上記の金額は平成23年度4月現在のものです。使用状況等により変更する場合がありますのでご了承下さい。)

・使用後はパソコン、モニタ、プリンタの電源のみ切って下さい。本体の電源は絶対に切らないようにして下さい。

・窒素ガスのボンベは一次バルブ(圧力調整器ではなく、ボンベ自体のバルブ)のみ開閉を行って下さい。ボンベの圧力はすでに調整済みですので、圧力調整バルブは絶対に触らないで下さい。

・本体にもサンプルターゲットのイジェクトボタンがありますが、イジェクトはソフトウェア上で行うようにして下さい。

・測定パラメータを変更したときには必ずパラメータの名前を変えて保存して下さい。保存はDドライブのdataフォルダに使用者名+利用責任者の内線番号(例:dohra6354)という名前のフォルダを作成してその中に保存して下さい。測定データもこのフォルダに保存するようにして下さい。

・データはハードディスクにいったん保存してからCD-RWまたはDVD-ROMに保存して下さい。ハードディスク内のデータは不定期に消去しますので、ご注意下さい。

・サンプルターゲットは非常に高価です。傷をつけたりしないよう、注意して使用して下さい。使用したサンプルターゲットは講習会でお配りしたプリントの手順にしたがって備え付けのアセトン、メタノール、超音波洗浄器を使用して洗浄し、窒素ガスで水気を飛ばした後、デシケーターで保管して下さい。特にアンカーチップはデリケートですので、アンカーチップのマニュアルを参照して注意して使用して下さい。

・ターゲットがサンドイッチタイプの物は、確実に上下が三ヶ所で接している事を確認しAutoFlexに入れてください。

・ターゲット出し入れ時、Ejectボタンを押した後は、ターゲットが中に入るまでなるべく他の操作は避けてください(他のソフトウェアも操作しないでください)。

【重要】
・Spectorometerタブの中のPolarityのPositive/Negative切り替えボタンは押さないでください。

・Negativeモードを使う時は、Positiveモードを最初に立ち上げ、Spectorometerタブの中のHighVoltageのボタンをOFFにし、電圧が落ちた事を確認後、NegativeのMethodを立ち上げてください(Negative→Positiveも同様にしてください)。

・Negativeモード使用後は、Positiveモードに戻してからFlexControlを終了してください。

・上記の3点を守らなかった場合、内部の部品が故障する恐れがあります。その部品代と修理代で60万円を越えますので、ご注意ください。


・こちらで用意している試薬等は以下の通りです。受益者負担でお使いいただくこともできますので、お問い合わせ下さい。
1.α-Cyano-4-hydroxycinnamic acid(CHCA)(製品番号201344) 1本(200mg) 5,000円
2.Sinapinic acid(SA)(製品番号201345) 1本(200mg) 10,000円
3.2,5-Dihydroxybenzoic Acid(DHB)(製品番号201346) 1本(200mg) 1,500円
4.Peptide calibration standard(製品番号206195) 1本(125μl分) 7,000円
5.Peptide calibration standard II(製品番号222570) 1本(125μl分) 9,000円
6.Protein calibration standard I(製品番号206355) 1本(125μl分) 7,000円
7.Protein calibration standard II(製品番号207234) 1本(125μl分) 7,000円
8.ミリポア社製ZipTipシリーズ

  96本 24本 8本
ZipTip μC-18 16,000円(167円/本) 5,250円(219円/本) 2,000円(250円/本)
ZipTip C-18   5,250円(219円/本) 2,000円(250円/本)
ZipTip C-4   5,250円(219円/本) 2,000円(250円/本)
ZipTip MC   7,000円(292円/本) 2,600円(325円/本)
ZipTip SCX   7,000円(292円/本) 2,600円(325円/本)

 

静岡大学 グリーン科学術研究所

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