イベント

日時
2018年12月26日 (水)  16:00 — 17:30

概要

グリーン科学技術研究所 本橋研究室主催 講演会を開催します

 

 

【講師】

 安部 洋 先生(RIKEN バイオリソースセンター 研究員)

 

 【演題】

 害虫の行動制御 -モデル植物から作物への応用-

 

 【日時】

   12月26日(水) 16:00〜17:30

 

【場所】

   静岡大学静岡キャンパス 農学総合棟406

 

 

【概 要】

  農業をおこなうにあたり,害虫による被害が大きな問題であるということは,疑いようのない事実である。そのため,数多くの化学薬剤が開発され,農業生産を支えている.
しかし,近年,薬剤抵抗性を獲得した害虫種の出現が大きな問題となっている.特に,アザミウマ類は高度な殺虫剤抵抗性を発達させており,難防除害虫として国内外で猛威をふるっている.地域によっては,耕作放棄に至る深刻な状況である.

アザミウマ類は寄主範囲が広く,その範囲はアブラナ科,ナス科,ウリ科,キク科など多くの野菜類に加え,花き,果樹類にまで被害は及ぶ.
更に,アザミウマ類は,植物ウイルスの媒介虫でもあることから,農作物にトマト黄化えそウイルス,キク茎えそウイルスなどのウイルス病を引き起こし,多重被害を発生させている.

アザミウマの体長はわずか1〜2ミリ程度であるため,植物工場などの大型施設園芸への侵入を防ぐことは容易ではなく,いったん侵入すると壊滅的な被害に至る.
アザミウマはオスがいなくてもメスだけで単為生殖により個体群を増やすことができるため,たったメス一頭の侵入が大きなリスクとなるのである.微小であることは,更なるリスクにもつながっている.
我が国では国内未確認の種や系統のアザミウマ種が輸入農作物に紛れて海外から侵入するリスクに常時さらされており,重要害虫として悪名の高いミカンキイロアザミウマなども,もとは国内には生息していなかった外来種である.

このように,殺虫剤のみでの防除が非常に難しく,更にウイルス病を媒介し,侵入を防ぐことも容易ではないアザミウマに対しては,新たな防除手段の開発が以前から求められているが,その根本的な解決には未だ至っていない.
そこで,我々はアザミウマを殺すのではなく,植物との生物間相互作用に基づいた,革新的な行動制御技術の社会実装を目指し,アザミウマの「行動」を制御する忌避剤の開発を進めている.

 

 

【問合せ先】 

本橋令子
静岡大学 ダイバシティ推進担当副学長
学術院 農学領域 分子育種研究室 教授

〒422-8529 静岡県静岡市駿河区大谷836
電話番号:054-238-4831
Email: motohashi.reiko@shizuoka.ac.jp